松戸にまつわる話
『決戦』【諏訪まゆ】
燦燦ダイヤモンドカップ争奪戦
決勝戦は若手自力型が揃ったメンバー構成となりましたね。
徳島109期・太田竜馬選手
番手の桑原大志選手から「恐ろしい存在」と称されるほど、その存在感と実力は確かなものです。
そして和歌山105期・石塚輪太郎選手
サマーナイトフェスティバルでは連日果敢な先行を見せ、今開催も力強いレースで見事勝ち上がりました。
最後に茨城107期・吉田拓矢選手
二次予選、準決勝ともに積極先行で2勝を挙げて決勝へ弾みをつけました。
決勝前、吉田選手が入念にストレッチしていた箇所は「股関節」です
足の裏がどこにあるか分かりますか?
凄いですよね!
よく選手たちがほぐしている股関節は、自転車でいうクランクの付け根のような役目になるそうです。
長い距離を先行するために入念にほぐします。
3人の若武者たち、最終的に主導権を取ったのは
吉田拓矢選手でした。
レースが終わり、悔しそうにしていたのは
石塚輪太郎選手でした。
レースでは残り二周、太田選手が主導権!かと思いきや、引くのか踏むのか、3人の自力選手達が少し見合う格好となり
石塚選手は打鐘を聞いてから動き出しました。
それをモニターで確認した吉田選手が石塚選手に合わせて踏み込み、石塚選手は主導権を取る事が出来ませんでした。
終わってから番手の松岡選手、3番手の村田選手の所へ行き「すいませんでした」と肩を落とす石塚選手。
番手の松岡選手は「あれは(太田選手の動き)分からないよな。俺でも迷うもん。ただ中団に入れる所があったから、入れたよな」と優しくアドバイス。
次に繋がるものを掴んだ石塚選手は最後に
「結局、、、もっと練習しろって事ですね」と
これからの課題を残し、戦った吉田選手のもとへ。
お互いにレースの振り返りをしながら笑顔もこぼれ、爽やかな表情で締めくくりました。
連日、最後方辺りから仕掛け、届いてしまうどころか、圧巻のスピードに検車場で見ていた他の選手たちから
「なんだあれ??」と驚きの声が。
それでも本人としては「イマイチ…」と首を傾げます。
前日インタビューの際も「すごいですね」と問いかけると
「もし…見ていた人がそう思うなら…嬉しいのですが…。僕は…まだ…」
と途切れ途切れ、小さな声でハニカミながらうつむいていました。
決勝戦でもそのスピードと迫力に最終Hで
「あぁ?、こりゃ誠一郎さんだわ!!」
と検車場にいた選手たちが “強すぎて困った” という表情でお手上げでした。
検車場にいると、現役選手たちの言葉を小耳に挟みながらレースを見る事が出来るので、とても勉強になります。
レース後、中川選手は「途中、内側の選手と外側の選手の間になって危なかった」と話していましたが
まったく危なげないレースだったように見えてしまいます。
開設68周年記念は、見事!!中川誠一郎選手の優勝で幕を閉じました。
おめでとうございました。
太田選手、石塚選手、吉田選手、そして中川選手はこのあと開催されるオールスター競輪にも出場予定となっております。
そちらもまたまた目が離せません。
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